訪問看護師の役割
少し表現が強いかもしれませんが、看護師が病院で看護しているのは、病気のAさんです。病院の特性上、病気を治療することが優先されます。そのため、Aさんの生活は多少犠牲になるのは致し方ないという考えがあるからです。
病気を治療する過程において、その必要性を否定することはできません。
しかし、Aさんには当然、個人として長い時間をかけて培ってきた生活があります。我々、訪問看護が最優先されるのは、このような個人としての生活にあります。
ご自宅での生活では、病気がその人の生活にしめる割合は、入院中と比べて遙かに小さいものになります。しかしながら、病気という不安が、いつのまにか心を支配してご自宅でもまるで、病気のAさんのように追い込まれていくことがあります。
「自宅で生活したいけど…病気だから入院しないと…」
「病気なのに病院に行ったら、入院の適応がないと言われてどうしたら良いのですか?」
まるで、病気や障害を解決しないと自宅で生活してはいけないと考えてしまうほど追い込まれることもあります。
我々、訪問看護師の役割は、病気だけではなく、利用者や家族が『どのような生活をしたいのか』ということを聞き出し、全人的に人をみて、目標となる生活を整えていくお手伝いをすることです。
つまり、我々、訪問看護師は、Aさんの一部に病気があるという考えをもとに、病状だけではなく、住宅環境、介護能力、服薬管理能力、人間関係、経済状況、心理状態など多岐にわたる内容を丸ごと含めて、暮らし全体を支えるお手伝いを行っていきます。
他職種連携による適切な看護
在宅での生活は決して、訪問看護師のみで成り立つわけではありません。
在宅の医師や病院の医師、訪問介護員、訪問薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士や訪問歯科医など、他職種との連携し、そしてケアプラン全体を統括するケアマネージャーとも相談することで、利用者の生活をより安心できる生活を整えていきます。
日々の健康管理から看取りまで幅広く生活を支えます
健康管理と介護予防・低栄養や脱水、ADL低下を防ぐアドバイスなど
在宅療養のお世話
・食事や水分、栄養管理、排泄、清潔のサポートなど
在宅リハビリ看護
・拘縮予防や機能回復のリハビリ、嚥下機能訓練など
病状の観察
・病気や障害の評価、異常の早期発見など
褥瘡の予防と処置
・褥瘡予防のケアと指導、褥瘡の評価・処置など。
認知症と精神疾患のケア
・服薬管理、家族の対応方法のアドバイスなど
家族への介護支援と相談
・介護方法のアドバイス、療養生活に関する相談など
ターミナルケア
・在宅看取りの支援、療養者・家族への心のケアなど
医師の指示による医療処置
・点滴やカテーテル管理、インスリン注射など
医療機器の管理
・在宅酸素、人工呼吸器などの管理と家族への指導など
などなど多岐にわたる事柄を通して、利用者様の生活を支えていきます
緊急時の対応
月に1回の訪問から、週に数回の訪問まで状態に応じて対応しています。
また、急変時の緊急対応も行っています。
必要に応じて、主治医にも連絡して利用者さまの暮らしを支えていきます。
気になることがあれば遠慮無く訪問看護ステーション よつはにお問い合わせください。